『艦隊これくしょん~艦これ~』 はDMM.comのサイトでプレイできる
いわゆるブラウザゲームだ。 製作・運営は角川ゲームス。
内容は、戦中の日本艦艇を擬人化したキャラクター『艦むす』達で艦隊を編成し、
敵性勢力である深海棲艦(しんかいせいかん)と戦っていくというもの。
当初の運営規模をユーザーのニーズが大幅に上回ってしまったため、現在は
新規プレイヤー参加を制限しながら少しずつ解放している状態。
(そのため、この手のゲームでよくある友達紹介機能は使用不能)
Twitterやニコニコ動画といった外部からもその人気がうかがえる。
興味のない人から見たら…ぶっちゃけ、煩わしいくらいだろう。
伝説上の神々や武器、神獣や怪物を擬人化したら…というのは、もうみんなイヤになるほど
見てきていると思う。 しかもその多くが名前だけ拝借したような無理のあるものばかりだ。
今回はそれが日本の艦船モチーフなわけだが、『艦これ』のどういった部分が他に比べて
人気なのだろうか?
そんなワケで、しばらくの間『艦これ』をプレイして特徴をまとめてみた。
●艦これはポケモンに近い?(トレードは無いけど)
理由:
・最大6編成のチーム戦
・レベル育成、任意のユニット進化(成長)
・同一艦でもスロット内容の違いで異なるパフォーマンス(カスタム)
・ユニット収集要素
●独自性の強い特徴
・史実設定への強いリスペクト
・設定の説明が(ボイス付きで)ある
・キャラクターへの思い入れ
・プロ声優を起用(絵は少ないがボイスは多い)
・史実に沿うためキャラクターに不遇や哀愁などを想像できる
・轟沈(ロスト)の存在
・よく喋り、損耗し、疲労し、成長し、改装し、そして轟沈する
・課金要素を控えめに。レアドロップの為にお金を使うのでなく、コアなプレイ環境に訴える
・当たり前のことだが、ゲーム内のアイテムほぼ全てはプレイによって獲得する
(ログインボーナスのようなバラ撒きがほぼない)
・擬似ログインボーナスとしてデイリー、あるいはウィークリーな任務がある
(必ずプレイを求めるので、ログインボーナスとしてより進んだシステムだと思う)
●ゲームシステム
・多様な艦種による特性の違いをシステム化
・航空索敵、航空戦、先制雷撃、砲撃戦、雷撃戦、夜戦と豊富なステップ
・航空戦だけでも艦上攻撃機、艦上戦闘機、艦上爆撃機、艦上偵察機の役割の違いがある
・艦載数や割合、艦種が同じでも装備に独自の制限があったりと細かい
・対空、対潜など単純に思いつく情報はほぼ全て盛り込んである
・複数艦、艦隊の同時運用を可能にし、感情移入の対象を増やす
・陣形、夜戦、進撃など直前の判断(フォーメーションやサドンデスなどややサッカー的)
・マスクされた情報の存在(艦隊対空装備や組み合わせで発動するカットイン、轟沈条件、開発レシピ等)
(ユーザ間の検証・情報交換を求めるソーシャル性だともいえる)
・ランダム要素と、それに対するある程度のコントロール(対戦ゲームとしての基本要素)
・上限値と個性が明確で数値のインフレが起こらない
●リソース
・艦むす単体のデータは画像2枚とステータス、図鑑テキストと他ボイス
(ボイスが30パターン以上と多い)
●まとめ
・カード(キャラクター)への感情移入
・現実モチーフの再現性が高い(トリビアが含まれ理知的な印象や好感をもてる)
・F2Pプレイとしての完結
個人的に感じ取れたことはおおよそこんな感じ。
とにかく、キャラクターへの感情移入度合いが違う。
キャラクター作り自体もしっかりしているが、新しいカードが以前のカードに
とって変わったり、エサにされてしまうようなことが起こりづらい構造になっている。
よく喋り、損耗し、疲労し、成長し、改装し、そして轟沈する…とも書いたが、
育成だけではなくケアも求められ、不意の別れまである(しかもリセット不可)という
ゲームは珍しいのではないだろうか。
現在は最初に選んだ駆逐艦『電』を旗艦に駆逐艦のみで挑む必要がある3-2をクリアしたところ。
主力艦は瑞鶴や金剛型四姉妹なのだが、気に入った艦娘をゆったり育てるのがこのゲームの
醍醐味なのではと思う。