2024年も終わり。
今年は6月から住環境の面で不自由な生活を強いられたまま今日にいたるが、状況が
あまり改善していない。来年こそはすっきり問題が解決することを祈ろう。
12月は映画 PUI PUIモルカー MOLMAXを観てきた。
フェルトキャラクターのパペットモーションアニメであるPUI PUI モルカーの
CGアニメーション映画だ。従来のパペットモーションの制作では非常に手間がかかるためか、
今作ではゲーム版のスタッフなどを使ってCGアニメーションとして製作されている。
良い点
この映画の良さはちゃんとモルカーしてる映像を連続70分ほど浴び続けられると
いう点だと思う。上映時間は1時間ちょっとと映画としては短めだが、それでもモルカー
放映2クール分をあわせたものより長い。 監督や表現が変わったとはいえ、キャラクターや
世界観への解釈には誠実さが見られるため、モルカーが好きな人には見て損のない映画といえる。
「こんなの〇〇じゃない!」みたいなことにならず、CG映画になってもモルカーであることを
守れていることは尊い。台無しになっていない映画化はそれだけで合格なのだ。
プロトタイプAIモルカーのカノンのビジュアルはかなり良いと感じた。
試作を経て、あのキーチェーンゲームのモノクロドットを思わせる顔に落ち着いて、
あご下のディティールをすっきりさせたのは偉いと思う。
大塚明夫ボイスのドッジのドライバーさんも期待をまったく裏切ることのない演技で
やりきっている。想像通りのキャラクターで甘い部分がない。
新規要素は考えられており品質も高いといえる。
やや残念な点
一本の映画としてのパフォーマンスの悪さ
今回の映画化にあたるコメンタリーなどでも触れられていた話だが、モルカーは自分の
明確な意思でもって行動してくれない(そこまでかしこくない)ため、物語の展開はやや
ドッジのドライバーさんの意思に寄りそうかたちで進んでいく(それでも向かう場所は
結構ハチャメチャだったりする)。
あまり論理立てられたストーリーにはなっておらず、そこが一線級の出来の映画とは
いいづらい部分かな、とは思う。
正しいモルカー解釈ゆえのジレンマが生じてしまった感じがする。
自分にも正解がわからない。構成自体を変えて問題を避けるべきなのかも?
もう一点、既存のキャラクターへのフォーカスがちょっと弱いかなとも感じている。
映画の〇〇を観て、この子が好きになりました!という部分が弱い。
もちろんカノンやドッジのドライバーさんなどは好きになれるだけのシーンがあるのだが
特定のモルカーが大暴れするシーンがもっと欲しかったというのが正直なところだ。
今年のモルカー映画化は自分にとってはすごくモチベーションを上げてくれるもの
だったため、とても感謝している。この歳になって上映まであと何日、なんて心待ちに
する映画があるなんて幸せな事だ。
ちなみにモルカーは新作映画の製作もすでに決定している。次回も楽しく盛り上がりたい。