デンパイルカ ~ひろぴょこのblog~

ゲームや日常的な話題。

タグ:WiiU

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Wii U/ニンテンドーSwitch専用ソフト"ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド"。
本作の評判がとても良好であることはすでに知られていると思うが、そろそろ感想を
自分の切り口で書いてみよう。

●アクションについて
今回のアクションで印象的なものは「パラセール」による滑空と「ガケのぼり」だろう。

据え置き向け前作"ゼルダの伝説 スカイウォードソード"で すでに「がんばりゲージ」が
導入されて、ちょっとくらいの壁や急斜なら登れるようになっていた。
2010年前後からのアクションゲームのトレンドとして、複雑・広大化するゲームのマップ構造に
対して、プレイヤーの意を汲んで気持ちよく動き回れるよう、パルクール(障害物競技)要素を
採用する傾向はよく見られたのだが、今回はそれがさらに推し進められている。
結果として、ゼルダはアクションゲームとして見ても遅れず、前に進んでいる。

ガケが、よほどのねずみ返し的な構造でなければ頑張りながら登ることができる。
そして、高いところに登ったら気持ちよく降りたいという欲求をパラセールは満たしてくれる。
滑空は特に新しさも難しさもないアクションではあるが、このゲームのマップとよく噛み合っている。

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●密度について
当初、ゼルダの伝説がオープンワールド化すると聞いて、真っ先に浮かんだ懸念が「密度」だ。

前々作"ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス"で、開発者がインタビューで認めるような
反省点に「シリーズのマンネリ化」と「密度」の問題があった。

密度の問題とは、マップ中に敵も、仕掛けも、アイテムも、工夫や発見、感動もない、ただ広さを
実現するためだけの冗長な空間が多かったということだ。

これに対し前作"スカイウォードソード"では両方の問題と向き合って、明確に
フォトリアル路線ではないグラフィックや攻略や仕様に関する「お約束」の見直し、広さより密度を
重要視したマップ構造に取り組んでいる。

この流れを知る以上、"トワイライトプリンセス"と比べ物にならない広いマップを表現したら
また密度が疎かになってしまうのではないか(それも今まで以上に!)と想像するのが自然だろう。
・・・・・・しかしそうはならなかった。
今回のゼルダにはエレメントがあった。壊れる武器があった。移り変わる天候と物理エンジンが
あらゆる地形に自然な意味を持たせ、調達と消費のサイクルを早いものにしてプレイヤーを新しい
シチュエーションと目的に駆り立てた。
今作を歴史的な名作たらしめているところはこのアプローチだと感じている。

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●現実の法則に全てをゆだねず、あくまでゲームを作る姿勢
先に物理エンジンについて触れたが、ゲームの動き全てを汎用の物理エンジンによって計算すると
ゲーム的な都合のいい判定にならないことが多い。
マグネキャッチで鉄製のものを動かして隙間にはめたり、置いたタルをまっすぐ立てたりといったことは
あくまでゲームとして気持ちよく行えなくてはならない。

バーチャルリアリティ実現のために、リアルタイムCG技術を統合されたフォーマットのもとで皆が
学術研究し精度や再現性を追求するのが、近年のゲーム開発の主流だが、ゼルダと任天堂は明らかに
違う方向へ舵を切っている。 理想とするフィクションの形が違うということだ。

ゼルダの世界では金属に優先して雷が落ちるし、薪をいくつか集めて火をつければプレイヤーが
舞い上がれるほどの上昇気流が発生する。 そんなバカな! だが、それがいい。それが楽しい。
そこには日本のゲーム少年の誰しもが読んだことのあるような、マンガのトンデモ理論のような
心地よさがある。

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ゲームがHD世代への移行してから十余年。海外ゲームジャンルのマンネリ化を感じつつあった昨今、
日本のゲームがもたらす独特なセンスへの評価は見直されつつある。
その中でも"ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド"は日本のゲームが歩むべき方向へ光を灯して
くれたように感じている。
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"Mighty No. 9"の発売日が決定した。 6月21日だ。

Mighty No. 9(マイティナンバーナイン)はComcept(コンセプト)が開発する
横スクロールタイプのアクションゲーム。
サイトは http://www.mightyno9.com/ja/

2013年9月1日ころにKickstarter(キックスターター。米国の、一般から
資金調達を募る、支援ができるサイト)で発表され、開発されていたものだ。
ロックマン的な流れを汲むゲームということで、ひろぴょこもKickstarterでの
支援に参加していた(アクションゲーム好きにはぜひおすすめしたい)。

当初の予定より大きく遅れていたが、やっと発売ということになる。
自分はただ遠目に応援するだけの立場ではあったけれど、こうして製作が
ゴールに至るとなれば感じるものがある。

ゲームが発売されるということは、開発者や支援者の手をはなれ、
そのゲームのことなんて全然知らない人に渡り、それぞれの体験が生まれて
話題や思い出になっていくということ。
今回の記事はマイティを知らない人にもちょっとだけ伝わればいいな、と
思って書いたものだ。

Mighty No. 9 は以下のハードで発売される。

PC(Steamなどのダウンロードゲーム用サイトで販売)
Xbox 360
Xbox One
Playstation 3
Playstation 4
Playstation Vita(後日発売)
ニンテンドー3DS(後日発売)
Wii U

"ダウンロード専売"で、価格は、2,500円(税抜)
(お店で売っていないことに注意してほしい)。

これだけ対応ハードがあり、オンラインモードもあるということで
製作も大変だっただろうけれど、開発の皆さん、お疲れさま!

『幻影異聞録 #FE』 は、2015年12月26日に任天堂から発売されたWii U向けゲームだ。

内容は、任天堂(販売)とインテリジェントシステムズ(開発)の『ファイアーエムブレム』シリーズと
アトラスの『女神転生』シリーズのコラボレーション作品で、なぜか芸能界をテーマに若者たちの
戦いと成長を描いた――現在のアトラスらしい? RPGとなっている。

そのぶっとんだ方向性に“合体事故”ではないか、ともいわれていた本作。
これこそ自分の求めていたゲーム! などと突っ込んでいくような猛者は相当少ないのではない
だろうか、と思い、ちょっとだけまとめてみる。

以下、かなり偏った視点でチョイスされたスクリーンショットで紹介していこう。

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織部つばさ。 物語の半分くらいを占めるキャラクター。
本作は彼女のアイドルとしての成長を追っていくゲームだ。

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ファイアーエムブレムで印象的だったキャラクター、チキ。
原型に最も近く、記憶を失っている。
神竜族まわりの説明はされないが設定は生きている感じ。

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劇中劇として“マスカレイダー雷牙”という特撮番組も登場。
仲間である斗馬のコスチュームとして使用可能だ

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パートナーや敵として登場する“ミラージュ”はFE世界のキャラクターの英霊が
女神転生の“悪魔”的なポジションで描かれたもの。
引用は一作目と『覚醒』で絞られている印象。

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イドラスフィア(ダンジョン)の構造は簡易な迷路といった感じ。
シンボルエンカウント方式で、剣でエネミーシンボルをダウンさせて
エンカウントを回避しながら進むこともできる。

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戦闘では行動順と敵に有効な属性などを確認できる。常に有効な攻撃を繰り出して
セッション(パーティの攻撃に連動する、いわゆるチェイスアタック)を発生させる、
というのが基本的な戦術だ。 これは敵も行ってくるため、攻撃の相性まで考えた
メンバーチェンジも重要なファクターとなる。 ボスで苦労したくなければ気をつけよう。

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セッションに成功するとお金や武器・スキルの素材などが手に入る。
セッションで敵をオーバーキルすれば、追撃ターゲットを変更、不利な属性相性は
無視してダメージが通る(これら効果は主人公スキルありき)。
それだけセッション必須のシステムだということ。

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Wii U GamePadはキャラクター間のLineのようなコミュニケーションアプリとして使われる。
これはもっぱら受信専用で雰囲気要素といったところか。
マップ情報の確認も可能だ。
戦闘中には各ユニットの情報が表示される。 見返したいときには便利だが、プレイ時間が
長くなりがちなRPGでリモートプレイに対応していないのは少し歯がゆい。

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キャラクターごとに発生するサイドストーリーでは、それぞれの人物の新たな一面を
見ることができる。 これで本当にいいのか? と疑問を感じる成長ばかりだが、
そんなことでうろたえていては、このゲームはクリアできないぞ!
もちろん何らかのスキルを獲得できるので戦力強化にはなる。

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この手のゲームのお約束なのか、メインキャラはみな主人公に好意を抱くようになる。

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本作で驚いたのは挿入歌の多さ。 その多くにムービーが用意され、ライブ映像や
PVという形で流れる。

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カメラワークも意外と凝っている。
ただし戦闘ではセッションが続いた結果として演出が長くなりがちとなり、その分プレイ時間が
延びてしまっているのが気になった(高速オート戦闘や演出カットはできるがセッションの
攻撃等は早送りができない)。

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ゲームクリア後は引き継ぎプレイも可能。 難易度ルナティックやムービー鑑賞が
追加されている。

ちなみに一周のプレイ時間は50~60時間以上。
他のゲームで言うとゼルダの伝説では長編のトワイライトプリンセスと同程度か。
軽い気持ちで遊ぶにはちょっと長いが、戦闘システムはしっかりしたゲームなので
異質な部分を受け入れて楽しめるプレイヤーにはお勧めできる一本だ。


夏に買ったゲームが終わっていないのに、最近は「マリオメーカー」に手を出している。

「マリオメーカー」は「スーパーマリオブラザーズ」のステージをWii U GamePadで
簡単に作って、遊んで、楽しめる、エディット系ゲームソフトだ。

作れるのは「スーパーマリオブラザーズ」だけでなく、グラフィックデザインの違う
「スーパーマリオブラザーズ3」やスーパーファミコンでリリースされた「スーパーマリオ
ワールド」、そして最近の「New スーパーマリオブラザーズ U」風のデザインも可能だ。

とはいっても、マリオの動きのクセが違ったり、一部のリフトや中ボス、点線ブロックや
'!'ブロックなどのオリジナル作品にあったパーツが使えなかったり、逆にファミコン風の
グラフィックでクッパjrやハナチャンを使えたりと、わりと独自性もある。

さらには「腹筋」や「ハエ叩き」など、当時のスーパーファミコンマウス対応作である
「マリオペイント」をほうふつとさせる要素もちらほら見られる。現在の優等生っぽい
作りのマリオよりかは、悪ノリも許された頃の昔のマリオっぽい印象を受けた。

GamePadで地形やトラップの配置が簡単にできるとはいえ、公式という優れたお手本がある
ゲームのステージを面白く作るというのはなかなか大変だ。


●自分の作ったステージ

・最初の一歩? 地下ジャンプ! < D25F-0000-000F-6E8E >
WVW69icGtVoRhN6AMQ

最初に作ったステージ。使えるパーツは限られていたため、外見が地味でも
なるべく公式っぽく作ることを意識してみた。
初心者向けの簡単なステージだが、コインをすべてとろうとすると、少し難しくなる。


・地下のパックンサバイバー! < A2FF-0000-0010-04A9 >
WVW69icGvZoMrVjjFe

ふたつめに作ったステージ。土管とカベキックをやりたかったため、またも地下の
ステージを作ることに。 途中でキノコがあったり、ファイアフラワーを少しそれた
場所に置いたりしてパックンフラワーを中心にミスポイントを増やしてみた。
ラストジャンプは気持ちよく抜けられるようにしたが、その手前までが難しくなって
しまったらしく、クリア率が想定より下がってしまった。


・つばさなんて いらない  < BB48-0000-0013-BD59 >
WVW69icGwoUi2DhDEE
ジャンプでキラーなどを乗り継いでいくステージ。ステージ名が決まってから
羽つきの敵を増やしたりして、不要な難しさを獲得してしまった感がある。
乗り継ぎも、うまくいけば気持ちいいが、やや動作が不安定になってしまったかも
しれない。こちらもラストジャンプはわりと楽。


・スピンジャンプ! ヨッシーを救出せよ   < B02C-0000-0029-43DC >
WVW69ib5ggAFGP3XDd
とにかくヨッシーを出したい! でも使い捨てはいやだ! あと今回は
マリオUの仕様でもスピンジャンプで敵に乗るとはじきながら進めるので
これを利用してみた。 テクニックを知らない人はタイトルで察してくれと
いう感じだ。
前半はスピンジャンプ渡りによるヨッシー救出劇。後半はヨッシーの力で
トラップを抜けていく。ラストはヨッシーと縁がある、アイツとの戦いだ。
ちなみにヨッシーが絶対に必要となるポイントはヨッシー救出直後の
一箇所のみ。 個人的には好きなステージだが、あまり遊ばれていない。


・Target 100 coins! Eddie  < F688-0000-002E-CO55 >
WVW69icGuuwaChzer-
タイトルが英語になった! 海外のプレイヤーも多いことだし、シンプルな
単語ならいいかと思ってのこと。
今回はドットアートにチャレンジ。でもマリオシリーズではなくロックマンの
お助けキャラ、アイテムを持ってくるエディーだ。
ステージもデザイン重視なのであえて難しくはせず、制限時間内に100コイン
集められたらいいね、といった感じで仕掛けを施した。
結果、チャレンジに対するクリア率は25パーセント。
安全に見えてもちょっぴり危ない場所がある。

・30 SEC MARIO  < 67BA-0000-006F-C398 >
WVW69ib5ezoJYd5i0N
とにかく短く、構図がわかりやすく、凝縮されたステージを作りたかった。
その結果がこれ。 30秒マリオ。
ちょうどマリオ30周年にかかっていいんじゃないかと。
マリオで見かける主要な敵を配置し、クッパは1体でも脅威になることを証明。
個人的にはどこか既視感もあるのだが、理不尽なく作れたこともあり、わりと
評価されているようだ。


こういった風に考えながらステージを作っている。 さらに他の人のステージを
プレイして感じたこともいろいろとあるのだが、それを書くのは次の機会にしておこう。

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5月はゼノブレイドクロスを急ピッチでプレイし、今はWii U用新作ゲーム
Splatoon(スプラトゥーン)を主にプレイしている。

ネット上ではそれなりに話題のようだし、少し感想を書いていこう。

Splatoonはイカとヒトの姿をしたキャラクターを操作して、他のプレイヤーとともに陣地を塗りあって
制限時間内により多く陣地を塗ったチームが勝ちとなる、「ナワバリバトル」を行うゲームだ。
銃を持っているようだが、これはインクシューターで、相手のプレイヤーを撃ってやっつけることもで
きるが、別に倒さなくてもいい。とにかく塗りまくるゲームだ。

このゲームにはいくつかゲームモードがあるが、今回は期待していたオンラインのナワバリバトルに
ついてではなく、一人用のモードについて書いていこうと思う。

ヒーローモード
ヒーローモードでは、イカであるプレイヤーが、タコがうばったオオデンチナマズを取り戻すために
戦う、ステージを攻略しながら進める内容で、対戦モードと違い制限時間がなく、自分のペースで
プレイできる。 ゲームシステムや雰囲気はなんとなく3Dのマリオシリーズに似ている気がする。
3Dシューティングというより任天堂の3Dアクションに対するレベル(ステージ)デザインのセンスが
発揮されているという印象だ。 対戦時はあまり意識していなかったエリアジャンプも、ヒーロー
モードでは、これがマリオギャラクシーの飛行移動にそっくりであることに気づくことになる。
ステージ数はマリオほど多くないものの、対戦モードでは味わえない豊富なギミックを楽しめる。
私は対戦を期待してSplatoonを買った身だけど、思わぬ良アクションゲームもに手に入った格好だ。

amiiboとの連動
イカのamiiboでは一人用モードの一部ステージに対応したタイムアタックやインク量制限アタック
などのミッションにチャレンジできた。 ガールではスプラチャージャー(長い射程の狙撃系武器)で
今までのミッションに挑むことができる(ボーイの方はまだ試していない…)。ミッションのゲーム
テンポだけをみればイカの方がやや楽しいと感じた。
ミッションクリアで手に入る武器やファッション装備もある。 フィギュアのデキも結構いいので
Splatoonを好きになれたのなら手を出してみるのもいいと思う。

今回、一人用のモードを紹介した理由
このゲームのメインはあくまでネット対戦だと感じているけれど、今の人気だと、その対戦を行える
ネット環境がないまま、Splatoonに手を出そうとする人も出てくるんじゃないかと思ったからだ。

Splatoonはマリオカートやスマブラ、あるいは他のパーティゲームと違い、家族や友人と一緒に
プレイするモードが充実しているとは言いづらい(バトルドージョーという対戦モードは一応ある)。
ネットにつながない場合にはSplatoonはこういうゲームですよ、という参考にしてもらえると嬉しい。

Splatoonはゲームが得意でなくても勝負を楽しめ、マリオカートやスマブラより気楽にやめやすい。
オンライン対戦ゲームとして、なかなか気分のいいゲームだと思う。
興味があればぜひプレイしてみてほしい。

今回はamiiboを使ったプレイ記録をアレな路線で。

『"amiibo"を1体、調教してほしい』

そう依頼されたのは、昨年の12月だった。

amiibo、というのは、とある京都の花札屋がはじめたNFCトイ…

簡単に言ってしまえば、ゲームと連動する手のひらサイズのキャラクターフィギュアだ。

amiiboの調教など専門外だったが、他に適任も思いつかない。 依頼を受けることにした。

他のゲームタイトルのとの連動も考えたが、余計な色をもって調教対象に向き合うのは自身の
主義に反する。

紹介されたリストの中から、個人的に「それなりに素性がよく、特に情が沸かない」であろう
調教対象を選ぶことにした。

いかんせん、何体ものamiiboを抱えるのはコスト高だし、なによりスペースを喰う。

現物を見て、個体の素性を確認してから入手した。 
この方法は他人に奨められるやり方だ。

このamiibo、おそらくはCGモデルから原型を起こしているのだろうと推察されるのだが
商品設計の際、スケーリング、強度の確保や安全基準への配慮、量産の工程を経て、
どうしてもキャラクターごとの品質にバラつきが出てしまう。

特に「マルス」などは顔と髪に求められる精緻さが足りていない。
マックスファクトリーの"figma"より小さな顔に美少女フィギュアより小さな瞳を描かなければ
ならないのだし無理もない。

あのチンパンジー…「ディディーコング」とか言ったか。
あちらはそもそも瞳の配置が問題だ。なかなかぞっとする個体に出会えるだろう。

さらに着色やプリントの誤差も気になるものは出てくる。

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調教対象に選んだのは「ピカチュウ」というキャラクターのammiboだ。

かつて一世を風靡した携帯ゲーム「ポケットモンスター」に登場するポケモンの一種。

プレイヤーが最初に選択するポケモンには含まれず、ただ「外見が可愛い」というだけで

トレーナー達の寵愛を受け人気ポケモンの筆頭となり、アニメ化の際は主役への大抜擢、

成功者の道をひた走る。 かつての電子音の鳴き声を忘れてしまったかのように――

「マスコットの墓場」など知りもしないのだろう、嫌気が差すほど無垢なそのポケモンを
調教しようというのだ――
SN3R0210_8060
amiiboをパッケージから取り出すと、その重みと肉感が印象的だ。定価1,200円を超える
価格設定にそれなりの説得力を持たせようという意思くらいはあるのだろう。

スマブラのエンブレムを模した共通の台座の直径は、旧3DSの下画面にギリギリ収まらない。
NFC対応機能を持つ、New3DSの画面サイズが微増したのと関係があるのかは不明だ。

amiiboの育成が出来るゲームタイトルは、現在のところ
大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U のみ。

ピカチュウはいわゆる「持ちキャラ」ではないが、さして問題はない。
スマブラのamiiboはプレイヤーが操作できないNPC。FP(フィギュアプレイヤー)というものだ。

とりあえずは大乱闘で具合を見てやろう、としたのだが、まずは登録が必要なようだ。
WiiUの本体設定ではニックネームを付与できるが、スマブラのゲーム内でもamiiboの項目から
登録を行う。この手続きはゲーム内でのオーナー(持ち主)登録だ。
この際につけられるニックネームは10文字。はっきりいって少ない。

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登録が済むとピカチュウがゲーム内に登場だ。
しかし最初からエサを与えるべきではない。ここはまだ何もせず大乱闘からはじめる。
ammiboを再度セットして書き込みを終える。

大乱闘、というかまずはアイテムなしの一対一で様子を見よう。
5回ほど吹き飛ばすと、対戦中に最初のレベルアップ表示が出た。何かを学んだようだ。
その直後にバースト(画面外へのふっとび)するピカチュウ。
交戦中、さらにレベルアップ。少しだけガードや回避の頻度が増える。
ここでつかみ攻撃の存在も教えていこう。ミスを拾ってレベルアップまで投げ続けてやる。

4分が経過し、こちらが放ったメタルブレードを拾いはじめた。Lv7。そして手放さない。
これで最初の「5分間の鬼トレーニング」が終了する。

リザルト画面でLv7から一気にLv10へとアップ。
この一戦でおよそ900パーセントのダメージを与えている。
レベルアップはかなりハイペースだ。

  以降の文章は育成の経過だ。

このペースなら同じことを繰り返すよりは、変化を与えていきたい。
次は4人マッチ。こちらはカウンターを見せるマルス、NPCの一体はCPU Lv9のピカチュウ、
もう一体はリフレクターをもつフォックスだ。時間は6分に延長。
ステージは戦場。

4人での乱闘だからなのかは不明だが、レベルアップ効率はやや鈍く感じる
ピカチュウは最下位。Lv15となった。撃墜数は1で合計は-5だ。
ちなみにゴールドは大乱闘を一人で遊ぶときより多くもらえる。
受けたダメージは695パーセント。

基本として対応を憶えさせたい攻撃は色々ある。
まずはカウンター。 待つ側が有利であることを学ばせる。
リンクの弓。
ワリオバイク。

次は勝敗にこだわらず、1対1でリンクの弓を主に浴びせていこう(3分)。
ステージは戦場を終点化しておく。
弓はでんげきで距離を詰めていけるのでさして問題はなかったようだ。
サドンデスまでプレイしてLvは18にアップ。

次はCPUとの対戦でバランスを見ていこう。
2人のCPULv9ワリオと2分対戦させる。
ステージはWiiFitスタジオだ。
結果、サドンデスまで伸びたがピカチュウの勝利。初白星だ。Lvは20にアップ。

次は3体のCPULV9ガノンと対戦。
ステージは攻城戦だ。
一回も撃墜できず、1ミスで下位。Lvは21に。

次はCPULv9シュルクと一対一だ。
村と町。
追い詰められるもシュルク側のミスもあり2-0で勝利。Lvは22に。

次はガノン単体。フラットゾーンX。
不安定なステージだが撃墜2、落下2で勝利。Lvは23に。

ピカチュウと対戦。ポケモンスタジアム2。
実力は伯仲。サドンデスで敗北。Lvは25に。

プレイヤーが対戦してみよう。
ロックマンを使用。2分。戦場。
かなり手ごわくなってきたが2-0でロックマン側の勝ち。Lv26にアップ。

一旦休憩しよう。
大乱闘を抜けるとamiiboの育成画面にいくか訊かれる。
せっかく育成しても、最後にammibo側に保存しなければデータは残らない。
言い方を変えれば、一気に育てた結果が気に入らなければ保存を取りやめる
こともできるわけだ。
では装備を食べさせよう。

高級なふくDEF69、SPD-44を与えると 0, 34, -13 となった

チームバトルを行ってみよう。
ロックマンと組んで2vs2だ。時間は4分。終点だ。

相手はCPULV9のヨッシーとトゥーンリンク。
結果は自チームの勝利。Lv28にアップ。
内訳は
赤:プレイヤーのロックマン(6,-2)
赤:amiiboのピカチュウ(1,-1)
青:ヨッシー(-3)
青:トゥーンリンク(3,-4)

ピカチュウの与ダメージも相手チームの2人に勝っている。
次は戦場だ。
相手はクッパjr.とピット。

赤:プレイヤーのロックマン(7,-3)
赤:amiiboのピカチュウ(0,-1)
青:クッパJr.(-3,3)
青:ピット(1,-4)

自チームの勝利。
ピカチュウはLv31にアップ。
今回もピカチュウの与ダメージは相手CPUより上回った。

プレイヤーと4分マッチ。ステージはダックハント。
3対1でプレイヤーのロックマンが勝利。Lv33にアップ。
4分間でピカチュウが受けたダメージは420パーセント。

今度はプレイヤーのカービィを投入。4分、特設リング。
流石に単純なストーンは確実に避けている。
2対1でプレイヤーのカービィが勝利。Lv36にアップ。

次はプレイヤーのソニック。時間は4分、戦場。
2対1でプレイヤーのカービィが勝利。Lv38にアップ。
与ダメージはソニックより少し上だ。

次はCPULv9リトルマックx2で2分。マリオギャラクシー。
マック1(1,-2)
ピカチュウ(0,-2)
マック2(3,0)

結果は敗北。対処できていない。Lvは39にアップ。
この構成にプレイヤーのデデデを加えてみよう。

デデデ(5,-2)
ピカチュウ(0,-2)
マック1(2,-2)
マック2(1,-2)
ピカチュウはLv41にアップ。

プレイヤーはアイクでもう一回。
アイク(3,-2)
ピカチュウ(1,-1)
マック1(1,-2)
マック2(2,-2)
ピカチュウはLv41にアップ。少し改善したか。

今度はプレイヤーのネスを含め3ネスと対戦。
オルディン大橋

ネス(1,-2)
ピカチュウ(0,-2)
ネス2(4,-1)
ネス3(0,-2)
ピカチュウはLv43にアップ。

CPUのマック、ゲッコウガ、ディディーコングと対戦
ライラットクルーズ

マック(3,-3)
ピカチュウ(0,-1)
ゲッコウガ(1,-1)
ディディー(3,-2)
最下位。Lv44にアップ。これでも与ダメージは1位だ。

CPUマックと5分間1対1でテスト。これで勝てないと大変だ。
ステージはライラットの終点。
ジャンプでんげきでの復帰妨害も行うようになっている。

ピカチュウ(5,-2)
マック(2,-5)
ピカチュウはLv44にアップ。Lv9CPUより明らかに強くなったといえるだろう。

プレイヤーのロックマンと5分。ルイージマンション

ロックマン(2,1)与ダメージ267パーセント
ピカチュウ(1,2)与ダメージ404パーセント

もはや互角以上のスペックになっている。
Lv48にアップ。

もう一度。ヨッシーウールワールド5分
ロックマン(2,1)与ダメージ233パーセント
ピカチュウ(1,2)与ダメージ355パーセント

これでLv50にアップ。
なんとかプレイヤーが勝利しているが、小手先のスキルではもう負けている。

zlCfzS18w8omvqUNLL
かくしてしぶといマスコットとなったピカチュウ。
しかし調教は終わらない。まだエサを与える余地がある。
攻撃力が上がり、スキルを身につければ、より危険なモンスターへと変貌することだろう。
大乱闘にamiiboを加えるのも悦というものだ。



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