2020年。オリンピックイヤーだが、世間は新型ウイルスの話でもちきりだ。
昨年は遊ぶ時間があまり取れなかったため、年始は艦これの秋(?)イベントに
つきっきりになってしまった。こちらは何とか甲難度でクリアできたが
新規実装艦を掘る余裕はなく、平戸と秋霜は次の機会を待つことになった。
戦力面での反省点(主に装備改修)も多かったが、とりあえずは発売一ヶ月
遅れでセガのPS4用ソフト「新サクラ大戦」に手をつけることにした。
遊ぶ前から何だか残念な意見が飛び交っていたのは把握していたので、
覚悟しながら遊ぶことにしたが、結果として、それは杞憂に過ぎなかった。

バトルパートはA.R.M.Sでのシミュレーションではなくアクションとなり、
PS2の「荒野のサムライ娘」での光武を動かす感覚に近くなった。
わらわら出てくる敵を無双系ゲームのように蹴散らしていくが、敵の攻撃は
ちゃんと警戒して立ち回ると効率よく戦えるようになっている。
主要メカも霊子甲冑"光武"に代わり、霊子戦闘機"無限"に代わっている。
各国華撃団の霊子戦闘機も多く出てくるのでメカ好きとしては結構うれしい。

アドベンチャーパートでは2Dの書き割りはかなり少なくなって、画としての
力は弱くなった反面、ポリゴンのキャラクターだからこそ今までよりアップで
距離の近さを表現できることをうまく活かしているように感じられた。
各バトルパートや花札のこいこい大戦などはストーリーとはほぼ関係なく
アドベンチャーパート中に呼び出して遊べるようになっている。
こういった部分へのアクセスのしやすさもありがたい。
キャストの演技もかなり高水準だった。
現代の実力派がキャラクターを演じてくれているのは大きい。
一方で、ひっかかりを覚える箇所もいくつかあった。
「新サクラ大戦」をうたっている割には既存シリーズの影響を強く
受けていて、帝國華撃団がどういったものであるかとか、それの
賞味の魅力を描いていくというより、シリーズ作を知っていること
前提で話が運んでいるように感じられた。
ニューヨークが舞台だったサクラ大戦Ⅴよりシリーズの影響を
受けているので実質「サクラ大戦6」といってもいいくらいだ。
過去作品のブロマイド収集要素であったり、既存キャラクターに
"何かあった"世界観であったりと、もっと時代を離して一新した世界で
物語を進めても良かったのではないかとも思う。
既存ファンに配慮しながら新規を獲得したいけど、その設定で既存の
ユーザが喜ぶとは思えないし、新規ユーザを素直に楽しませる要素が
もうちょっと欲しかった(でないと勧めづらい)。
ヒロイン選択まわりのボリュームなど、単純に不満が出そうな部分は
シリーズ作を重ねる流れである程度予想できていた部分なので省略する。
全体の評価としてはストレスなく結構遊んでいられるゲームになって
おり、キャラクターや脚本などは今までのものに負けないように
丁寧に考えられ、作られている。
個人的にはもうちょっと評価されてもいいゲームだと思う。