最近はニンテンドーSwitch用ソフト、"Splatoon 2"をプレイしている――が
その前にプレイしていた"ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド"のダウンロード
コンテンツ「剣の試練」の感想から始まる話。

「剣の試練」は有料追加コンテンツである「エキスパンションパス」を購入していれば
ゲーム中、マスターソードを入手した後に挑戦できるようになるトライアルダンジョンだ。
難度は序位からはじまり、中位、極位の難度に順に挑戦してクリアすることでマスター
ソードの通常攻撃力を向上させることができる。

歯ごたえのある難度で何回か挑戦しながら突破したのだが、これが本格的につらくなるのが
これまた追加コンテンツとして同時実装された「マスターモード」。
いわゆるハードモードだ。

マスターモードでは出現する敵のランクが一段階上がって、さらに自然回復までするため
限られた武器で強敵を倒すのは工夫が求められる。
このマスターモード:剣の試練・序位のリザルフォスが難関としてネット上で話題になった。

自分もこれといった解法に落ち着くまで相当に苦戦した。弓を使い切るくらい射っても
1体倒すのがせいぜいだし、残ったリザルフォスが水中に落ちてしまえば自然回復で
お手上げとなる。 結局、大剣やバットによるふいうち → 回り込みのハメをプレイ
動画で参照して真似るようになるまでクリアできなかった。
そこまでにかけた時間は――少なくとも10回以上はチャレンジしているから300分以上は
ハマっていたことになる。 これはなかなかに苦行だった。

今回語りたかったことは、ゲームでしばしば見られるこの苦行についてだ。


●1チャレンジ30分以上かけて失敗・・・
ゲームはどうしたって負けることはある。やる前から勝敗が決まっているなら、それは
娯楽になりえても厳密にはゲームではないし、そこは問題ない。
たが、プレイヤーをゲームに駆り立てる動機はいまや多岐にわたっている。
ゲーム内報酬であったり、リストの「空白」を埋めるためにゲームを遊ぶことも
少なくない。

ゲームはプレイの過程やそこで流れる時間を楽しむもの。そうでなければゲームに負けた
人間は二度とそのゲームをプレイしなくなるだろう。 だからゲームは結果だけに注目
するものであってはならない。 少なくとも私は個人的にそう考えている。

ゼルダの話に戻ると、失敗を繰り返してもそこに学ぶものはある。何度か繰り返せば
克服できるものもあるし変化は生まれる。しかし、かける時間が長すぎる。
一日の限られた時間を費やして、あるいはゲーム機本体をスリープさせて2日がかりで
プレイしたのにも関わらず、収穫がなければそれは「割に合わない仕事」だといえる。

モンスターハンターや他のMMORPGなどでも同じような経験はないだろうか?
30分以上かけて虎の子のアイテムも使ったのに敵を倒せなかった、時間が無駄になった。
次にチャレンジしても到底クリアできる気がしない――またこれをやるの?
ゲームを、それ以前に人をチャレンジから遠ざけるイヤな展開だ。


●全ては長さの問題
ここで問題意識を語ろうってわけではなく、これらは既に解決している話だ。

ゼルダは普段のフィールドではこまめにオートセーブしてくれるから、いくら無謀な
プレイをしてもあまり巻き戻されず気軽にリトライできる造りに最初からなっている。

自分の経験でも、PS2のShinobiでとあるステージをクリアできずに5時間くらいぶっ通しで
チャレンジしたが、あの時のつらさはほどほどで済んでいる。1ステージにかかる時間と
リトライのポイントがちゃんと設定されていたからだろう。

短くまとまったゲームだからこそ、難度を歯ごたえのあるものに設定してもプレイヤーに
挑戦してもらえる、ということを忘れないようにしたい。